今年が始まって二日目、友人と摩耶山に登った。
お正月なので、摩耶山天上寺で初詣をと計画したが、山頂に上がる途中で友人が足の痛みを訴えた。
後ろから見ていても、かなり痛そうだった。

訴えを聞いたときには、すでに他に逃げる道はなく、とにかく進むしかない。
もしも歩けなくなったときにどうするかを全力で考えた。
山道に救急車は来てくれない。
下界なら、いくらでも対処できるが、 山道ではそうはいかない。
どう対処するかばかりを全力で考えていたので、途中の景色も見ていない。

幸い、掬星台についてしばらくすると、痛みは治まってきたようだった。
でも、また再発するかもしれない。
最も安全策をとらないと。
とにかく山を降りないと。
初詣は断念して、予定を変更し、ケーブルで下山することにした。

大事に至らず、無事に下山できたことが何よりだった。
本当によかった。
しかし、やはり、なんだか中途半端な気持ちは残ってしまったので、10日後、別の友人たちと山歩きをすることにした。

IMG_7790空が青い。
のんびりと、すっきりと晴れている。
準備万端で集まった友人たちと、いつものように笑いながら、体がゆっくりと温まっていくのを感じる。

なんだか、やっと山で自由な気持ちになった気がした。
お山、ありがとう。



どんなプログラムでも安全がないところに楽しさはない。
まして、アウトドアではなおさらだ。
山歩きを楽しめることは当たり前じゃない。
みんなが無事だから笑える。

安全の上に楽しさがある。
安全の上にリラックスがある。
安全の上に次の目標がある。

明日は1月17日。
命があるから今がある。
命があるから明日もある。
命があるから過去がある。
無事であること。
これ以上のものはない。