フジイブログ

色彩楽園主宰フジイのブログです。

くますけものがたり2〜くますけが被災地に!

くまものがたりロゴ2

こんにちは!くますけです!涼しくなりましたね!

くますけものがたり1でお伝えしたように、「くますけ」と名前をつけてもらったのは2014年。
でも、ぼくが誕生したのは、どうやら2009年の春ごろのようです。そのころは、見た目の通り、「ピンクのくま」と呼ばれていました。
初めは「あおぞら色彩楽園」のシンボルキャラクターとしてスタートして、その後様々な場に登場するようになって、色彩楽園のキャラクターとして活動するようになりました。


その中で、なんと言ってもぼくが大活躍したのは、2011年の東日本大震災です。
原子力発電所の事故もありましたし、とんでもない津波に襲われて、街は飲み込まれ、たくさんの人が犠牲になりました。
もちろん、被災した子どもたちの応援に行ったのですが、同時に「おえかき救急箱」を作って被災地に届けたんです。

おえかき救急箱 おえかき救急箱は箱が机の代わりにもなるように、丈夫な箱を使いました。
中にはクレヨンや鉛筆、画用紙やぬりえなどと一緒にピンクのくま(当時名前はまだありません)のぬいぐるみを入れました。
心にダメージを受けた子どもにとって、クレヨンや画用紙はダメージを優しく包む包帯やばんそうこうになります。
だから、ぼくのポケットにはクレヨンが入っているでしょ?
子どもたちに元気になってもらうための、言わば「おくすり」なんです。

また、子どもにとって、柔らかいぬいぐるみに癒し効果があることはテディベアが有名です。

ぼく、くますけも子どもたちのそばに行きたいたいと思いました。
そこで、ピンクのくまのぬいぐるみを作ってくれるボランティア、通称くまボラさんを大募集しました。
DSC00933すると、なんと、なんと!
約1年半の間に全国から全部で400体ものくまのぬいぐるみが集まったんです!
アトリエはくまだらけでした!
もちろん、おえかき救急箱の中に入って被災地に行きましたよ。
中にはぼくの絵を描いてくれた子もいました。
この、くまボラをきっかけに、ピンクのくまは子どもの心のレスキューのシンボルになりました。

harukaピンくま120208













ぼくの活躍はまだまだあります。
くますけものがたり3をお楽しみに!

9月のあおぞらレポート

せっかく熱中症警戒アラートが出なかったというのに、朝からお天気が不安定で雨の予報。
9月も屋内開催となりました。

5歳のHちゃんは初めて「あおぞら色彩楽園」に遊びに来てくれました。
受付で好きな絵を描いていいこと、好きなものをつくっていいこと、好きな色をぬっていいことを伝えると、じっと聞いていましたが、最後に「で、失敗OKです!」と伝えると、驚いたような、戸惑ったような、なんとも言えない表情を浮かべていました。
すかさずお母さんが「失敗がダメなんです。ものすごくイヤなんです」と教えてくれました。

101_1023そこで、Hちゃんに「どうして失敗OKかって言うとね、絵は失敗すればするほど上手になるから!」と言うと、ちょっぴり安心したような様子でもありました。。
受付では「工作する!工作大好き!」と言っていたHちゃんでしたが、工作コーナーのあおぞらスタッフに「後でちゃんと行くから!」と気を遣ってくれた後、まず、絵の具屋さんに行き、おえかきボードの前に座りました。
Hちゃんが描いたのは大きな大きなリンゴです。
絵の具が楽しくてたまらないようで、絵の具を水で溶いたり、ローラーを使ったり、じっくりと作品に取り組みました。
思わず「わ!大きなリンゴだね!」と声をかけると、「リンゴたろうの家!」。
どうやらHちゃんの中では、絵を描きながら想像が膨らみ、物語が生まれて、おはなしが展開していくと同時に絵も変化を見せて、同時にどんどん楽しくなっているようでした。

失敗がイヤ、悔しいというのは、とてもすばらしいと思います。
失敗した時の悔しい想いは次にがんばる原動力になるでしょうし、悔しいと思うほどがんばったということでもあるでしょう。
あまりがんばっていなければ、悔しくもなんともありません。
また、失敗してもなんともないというのも心配です。
成長と共に悔しい気持ちを持ちながらも、失敗や負けを受け入れることもできるようにもなっていきます。
しかし、実にたくさんの子どもたちが失敗はダメなことと思っているように思います。
失敗して悔しい!次は成功したい!がんばる!という経験は、とても大切です。
失敗の経験があれば、失敗した人の気持ちを自分のことのように想像できるでしょうし、誰かの失敗を受け入れる、カバーしようという気持ちになることにもつながるでしょう。

Hちゃんはりんごの絵を描いた後、工作コーナーに座り込んで、終了まで2時間もの間集中していました。
「あおぞら色彩楽園」は、子どもたちの「失敗はイヤ」という気持ちを共に感じつつ、次のチャレンジを喜び合い、讃え合う場でありたいと思っています。

くますけものがたり1〜くますけ誕生秘話

くまものがたりロゴ いつも、あちこちに登場するピンクのくまは色彩楽園のキャラクター「くますけ」です。
8月には「あおぞら色彩楽園」に募金箱になって登場しました。

そう、ちゃんと名前があるんです。

 「くますけ」と名前がついたのは、2014年、ちょうど10年前です。
それまでは、見た目の通り「ピンクのくま」と呼ばれていました。
長い間名前がなかったのですが、子どもの心のケアのシンボルとして、広く親しみを持ってほしいという願いから名前を募集することにしました。


 すると、北海道や福島県、チェコ共和国やオーストラリアからの応募を含めて全37点の応募があり、これには本当にびっくりでした。

 そして、スタッフ全員で厳正に審査した結果、三作品が選ばれました。
大賞は神戸市のTくん(当時7歳)で、「くますけ」と名前をつけた理由を「みんなを助けるときにクレヨンを出して助けるから」と教えてくれました。

 くますけ」は、おなかのポケットにクレヨンを入れています。これが子どもの心のケアのシンボルである理由の一つです。

14-11のコピー

 応募者の方々はポケットに入っているクレヨンが心にダメージを受けた子どもたちにとって「おくすり」になることや、「子どもたちには自由に絵を描いてほしい」と、未来への希望と願いが込められた名前も多く、当時はくますけ誕生の背景が多くの方に理解されていたようです。。

 賞に選ばれた3名の方には、あおぞら色彩楽園にて表彰状と副賞が贈られました。


 では、なぜ、くますけはクレヨンでみんなを助けるようになったのでしょうか。

それは「くますけものがたり2」で。

お楽しみに!

ギャラリー
  • くますけものがたり2〜くますけが被災地に!
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  • くますけものがたり1〜くますけ誕生秘話
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プロフィール

ふじいまさこざる

阪神大震災後の子どものこころのケアが色彩楽園の始まりです。当時出会った子どもたちは「こざるー!」と呼んでくれていました(^-^;