そう思って、伊吹山の山頂を目指すことを企んだ。
伊吹山は花の山と言われている。
2分遅れで近江長岡駅に着き、猛ダッシュでバスへと向かったけど、運転手さんはのんびりしていて、1分遅れての出発だった。
アウトドアに急ぐ、焦るは禁物。ゆっくり行こう。
登山口で入山協力金を払い、入山届けを出して出発。
山頂までの道はほぼ1本道で迷う心配もなさそう。
3合目で休憩していると、元気な若者4人組に出会った。
男の子ばかりのグループで、上り坂も少し広い道なら、ぴょんぴょん走ったり、歌を歌ったり、元気なことこのうえない。
その中の人懐こそうな男の子は「休憩ですか?ぼく、山に登るの初めてなんですよー」とニコニコしていた。
7合目を過ぎると、ややスピードが遅くなる。
伊吹山は漫画のように山肌の道をくねくねと登っていく。
六甲山のように木々の中の道ではないので、太陽を浴びながらひたすら登り続ける。写真の手前が登山道だ。
休憩ポイントもない。
8合目あたりが最もハードなようで、石がゴロゴロした急な道をとにかく上がるしかない。ここまで眼を楽しませてくれた花もない。
スタートして約3時間、山頂到着。
22種類ものソフトクリームを売っていて、かなりハートを掴まれたが、風が強く、汗だくの体はすぐに寒さを感じて、ソフトクリームの魅力はすっかり小さくなってしまった。
山のお昼ごはんは、どの山でも必ずと言っていいほど誰かがカップラーメンを食べている。
ここ何年かのブームのようにも思う。
でも、汗だくで登ってきてからの、あの味はなんともおいしいだろう。
先ほどの若者4人組は、「写真撮ってくださーい!」と相変わらず元気いっぱいだ。
彼らのように、時に走ったり、歌ったりしながら山頂に着く人たちもいる。
方やわたしのように、ゆっくり、ゆっくり、休憩しながら到達する人もいる。
プロセスは違うが、ゴールは同じ。
ゆっくりでも、歩みを止めなければ山頂には必ず着く。
登りが大変なようにも思ったけど、下りの方が気を抜けない。
「家に帰るまでが遠足です!」は名言だと思う。
いつも不思議に思うのは、人工物がない場所を歩くのが楽しい山歩きだけど、舗装路まで降りてくるとほっとする。なぜだ。
帰ってからバックパックを解いてみると、研修会資料は汗でボロボロになっていた。
先生方、すみません。
行程:近江長岡駅〜伊吹山上野登山口〜 ひろきち地蔵〜徳蔵山〜伊吹山山頂〜びわこ展望台〜来た道を戻る〜伊吹山上野登山口〜長浜駅
距離:11.4km
時間:5:54:46(昼食休憩除く)
標高:1,377m