フジイブログ

色彩楽園主宰フジイのブログです。

2023年07月

7月の研修・講座

ママのためのカラーヒーリング講座

7月7日 神戸真生塾子ども家庭支援センターロータリー子どもの家

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 神戸真生塾子ども家庭支援センターでは、年間を通じてお母さんのための「チアチア講座」を開催しています。そのうちの一つとしてカラーヒーリング講座を開催しました。

 最初はちょっぴり緊張していたお母さんたちも、画材を使って色を出すにつれて、リラックスしてリフレッシュできたようです。
終了後には「カラーヒーリングは初めてだったけど、楽しかった!」「すっきりしました!」という声も聞かれました。

神戸真生塾子ども家庭支援センターでは子ども、子育てに関する相談業務も実施しています。

        保育士研修「おえかきだいすき!」

7月22日 幼保連携型認定こども園 YMCA保育園

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 新型コロナ感染症予防のために対面での研修や講座がすっかり

なくなった3年間でしたが、ようやく様々な場でお話しする機会が戻ってきました。

YMCA保育園での研修も、もう何年ぶりかわからないほどでしたが、「子どものアートに関する大切なことは、何年も前に研修を受けた先生方から今も受け継いでいます」と聞き、お話ししたことが時が経っても生きていることを実感しました。


       夏のアート講座

7月18日、23日 大阪医科薬科大学LDセンター

 今年も恒例の夏のアート講座を開催しました。
例年のことですが、「アート講座」と言うと、絵の描き方の指導を受けたり、用意されたテーマに取り組むと想像している保護者は多いので、まずは保護者のためのプチ講座で子どもの絵についてお話ししました。初めて参加されるお母さんたちは緊張した様子です。
お子さんが講座でどんな風に取り組むのか、取り組めるのか、心配なようでしたが、プチ講座が終了する頃には、ほんの少しだけ緊張がほぐれたようでした。

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 そして子どものアート講座当日、子どもたちはドキドキしながら来たようです。

でも、それも束の間、それぞれのアイデアと発想にあふれた作品に集中しました。

中でも、小学6年生Nくんの集中力は群を抜いていました。一度も手を休めることなく集中し、高い観察力と描写力を見せてくれました。

 また、海の物語は小学1年生Rくんの壮大な物語です。ねんどの海のいきものが誕生し、小さなプランクトンは食べられたり、逃げ回ったり、別の生き物に助けられたりする物語でした。物語の展開は興味深く、また、声優のようなRくんの語りにも引き込まれてしまいました。

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 アートに取り組む時間が終わり、みんなでセッションの時間になると、Rくんは立ち上がって机の上のねんどとねんどベラを指して「これがぼくの作品です!」と元気よく紹介してくれました。作品も物語も語りもすばらしいものでしたが、「これがぼくだ!」と言いたげなRくんの言葉からは作品を誇りに思っていること、ひいては自分を誇りに思っていることがうかがえました。

 誰もが大変な1学期、Rくん自身がプランクトンたちのように食べられたり、時には逃げ回ったり、別の生き物に助けられたりしながらがんばったのかもしれませ
自分の足跡を振り返っているようでもありました。

ん。 自分の足跡を振り返っているようでもありました。

 毎年のことですが、LDセンターの子どもたちの力には本当に驚かされます。

 みんな、ありがとう!とっても楽しかったよ!


6月のあおぞらレポート

6月は毎年お天気が心配ですが、陽射しが照りつけることもなく、ちょうど良い曇り空の中あおぞら色彩楽園を開催しました(6月18日:大倉山公園)
あおぞら色彩楽園には、参加するだけでなく、食品トレイや牛乳パック、古タオルなどのご協力も多く、参加者と共にこの活動を維持していることを感じます。
本当にありがとうございます。

この日も公園のアートスペースは、すぐに親子でいっぱいになりました。
この2~3年で変わったのは、絵の具や色鉛筆、立体物の作成に夢中になるお父さん、お母さんがとても増えたことです。
以前は工作スペースの中はほぼ子どもだけでしたが、今は親子で空き箱を組み合わせたり、一緒に考えたりしている様子を眼にします。

そして、時々眼にするのが、描いていた絵にお子さんがつい手を出して、「あ~っ!!」と怒ったり、ショックを受けているお父さん、お母さんです。
いや、もう本気で怒っている姿もたくさん眼にします。
そりゃそうですよね。
だって、自分が描きたいように描き、出したい色を出していた作品に横から手を出されたら、誰だって頭にきます。
それほど作品は大切なものなのです。

これは子どもたちにも言えることです。
描きたいように描いている作品に横から手や口を出されたら、途端に楽しくなくなります。
それは、楽しくなくなるだけではなく、手や口を出されるということは、「その絵じゃダメだ」と否定されていると感じてしまいます。
そして今は、子どもたちが「〇〇ってどんなの?」と聞き、お父さんやお母さんがスマートフォンの画像を見せている光景も増えました。
もちろん、子どもたちは「どんなのだったかわかんない」から、助けてほしいのですが、大切なのはその画像もさることながら、その疑問に寄り添ってくれることです。

立体物の創作に取り組んでいて、「どうするん?」と聞く子どもに「自分で考えなさい」と言うよりも「うーん、どうしたらいいかなぁ」と、子どもの「こうしたい」を尊重しながら一緒に考えたり、悩んだりすると、突然「あ!わかった!」と声を上げることは本当に多く、「わかんないな」、「こうしてもいいのかな」といったグレーのモヤモヤが瞬時に晴れて、光が射し込むときです。


そして、子どもたちの作品には、当然見せてもらった画像と同じものが出てきたりはしません。
例えば、乗りものが登場しても、それに乗っている人がいないこともあります。

また、実際にはそんなに乗れるはずのないたくさんの人が乗っていたりすることあるでしょう。
いるはずの人がいない、いないはずだけれど人がいる、こうした絵に込められた子どもたちの心のメッセージは本当に大きく、深いものですから、「それじゃ違うでしょう」という疑問は、疑問というより否定に他なりません。

作品を否定することは、その子どもを否定することと同じです。

思った通りに描けなかった経験は、感じていることを受け止めてもらえなかった経験になります。
これは、大人が想像している以上に子どもへのダメージになってしまいます。


fullsizeoutput_4c6何より、絵の具や立体物の創作に夢中になっているお父さん、お母さんたちは自分が描きたいように描くlことや、自分で考えて生み出すことがどれほど大きな楽しさと充実感を生むか、ご自身で感じていらっしゃると思います。
子どもたちもおなじこと。
「これで完成」を大切にしたいものです。
子どもが自由に表現できる場では、大人は静かに。
何かを生み出すことは、実に水準の高い活動です。
それを楽しくやってのける子どもたちは本当に大きな存在です。



写真は、この日来てくれた、3歳の女の子の作品です。タイトルは「パーティー」。

集まった人たちがそれぞれに楽しんだ、あおぞらアートパーティー、6月も終了しました。

参加してくださったみなさま、ありがとうございました!

ギャラリー
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プロフィール

ふじいまさこざる

阪神大震災後の子どものこころのケアが色彩楽園の始まりです。当時出会った子どもたちは「こざるー!」と呼んでくれていました(^-^;