ようやく秋らしくなって、過ごしやすい気候になってきました。10月のあおぞら色彩楽園会場はたくさんの子どもたち、保護者の方々の熱気に包まれました(10月19日 神戸真生塾子ども家庭支援センター)。
絵の具スペースには10年ぶりに立体画用紙を登場させました。色とりどりの四角いモチーフが並んだり、普段は描けない面を見上げながら絵の具をぬったり、子どもたちのアイデアで楽しい作品になりました。平面にはない世界が広がるのが立体画用紙です。
自由に絵の具が使えることは絵の具の楽しさを引き出します。
子どもたちは探究心を持っているので、「この色とこの色を混ぜたらどうなるんだろう?」
「どうして絵の具を混ぜても色が変わんないのかな?」
「水を混ぜたら、雨みたいに流れちゃった!」
などなど、様々な使い方に自らトライします。
自発的なトライなので、「なぜ?」「どうなる?」などはとても深く、その結果がもたらす発見や驚きは強いインパクトを生みます。
思わず「うわ!」「こんなんになった!」「見て!」といった声が上がるとき、脳は活性化し、知的好奇心はふくらみ、持っている能力はフル回転!
こんなに楽しい絵の具を「こうやって使わないとダメ!」と決められてしまうと、楽しさはなくなり、苦しいばかりです。
そればかりか、脳は快感を感じませんから「絵はきらい」、「絵の具はイヤ」と感じる体験だけが残ってしまいます。
私たちは知らず知らずのうちに自分が「知っている使い方」以外の使い方に否定的になってしまいます。
特に対象が子どもの場合はその傾向が強く、アーティストが豪快に絵の具を撒き散らしたり、高いところから落としたりすることには「そんな使い方しちゃダメ!」とは思わないのに、子どもたちだと否定的になってしまいがちです。「知らない使い方」を見たときに「すばらしいアイデア!」「すごい発想力!」と受け止めたいですね。
使いたいように使っていると、いつのまにか絵の具の特性を理解して表現に応じた使い方を身につけます。体験を通じて身につけているのでしっかりわかっているし、オリジナリティも加わって、その子どもならではの作品が生まれます。
この日絵の具をのびのびと楽しんでいたのは、0歳の小さい参加者たちも同じでした。小さい人たちの自由さもまた、子どもたちを刺激します。
アートは楽しい!そのことをできるだけ多くの人たちに体験してもらえれば何よりです。
「楽しい!」は子どもの様々な力を伸ばします。
















