本当に暑い夏でした。
連日出されていた熱中症警戒アラートのために、8月のあおぞら色彩楽園も屋内での開催となりました。
お盆期間中だったこともあり、参加者は数えるほどで、のんびりムード。
そんな中、4歳のRちゃんとAちゃんが遊びにきてくれました。
まずは二人とも工作材料の前に座り込んで、ストローを切ったり、それをペットボトルの中に入れたりすることからスタートしました。
工作を十分に楽しんだ後は二人とも絵の具やさんがある、おえかきコーナーへ。
二人が絵の具遊びを始めたことをきっかけに、それぞれのお母さんにも絵の具遊びを勧めてみました。
「えー、何描いたらいいのかなぁ」と、ちょっぴり戸惑うお二人に「今日、気持ちのいい色でぬりつくしてみましょう」とお勧めしました。
お母さんたちは、すぐにご自分の作品に集中して、目の前に出した色と向き合っているようでした。
自分よりも大きな画用紙を前に絵の具を楽しんでいたAちゃんは、お母さんたちが絵の具を使い始めたことに気づいて、興味津々でした。
絵の具やさんとお母さんのパレットの間を何度も往復して、同じ色を自分のパレットに入れて、ずいぶん刺激を受けているようでした。
Rちゃんもお母さんの作品を見て、「そんな色がいい。どうやったらいいの?」と懸命に色を作って、大きな筆やローラーにもトライして、思いがけず生まれた色などに興奮気味でした。
大人の作品を見て、それまで知らなかったやり方にトライしたり、お母さんのパレットを観察したり、子どもたちは単に「絵を描く」と一言では表せないくらいの様々な力をフル回転させて、表現活動に取り組みます。
また、お父さんやお母さんが色や素材に没頭しているとき、子どもたちは何か安心したようにリラックスして、画材を楽しみ始めます。作品がダイナミックになったり、緻密になったり、その子ならではのアイデアが出てきたりするのもよく見る光景です。
自分のスタイルで画材に集中すると、大人も子どもも画用紙の上に心を象徴する色や形が表れます。
それらを外に向かって表現することで心のバランスが整い、私たちはすっきりしたり、新しい意欲を感じたりします。
何より心に余裕が生まれるので、他の人の作品にダメ出ししたり、不満を感じたりすることもありません。
むしろ、作品を受け止めて、心から「すばらしい」と思う余裕があります。
絵の具に集中して、「確かにすっきりしました」とおっしゃっていたお母さんは、改めてお子さんの力に驚いていたようでした。
心のバランスが整い、新しいエネルギーが生まれると、とにかく楽しい!
AちゃんもRちゃんも、たっぷり2時間集中した取り組みを見せてくれました。
子どもの大きな力には毎月脱帽しています。