気候が良く、一年のうちでも多くの参加者が集まる10月の「あおぞら色彩楽園」。
まずは朝の「みんなの救急法講座」からスタートしました。(10月20日:神戸真生塾子ども家庭支援センターロータリー子どもの家~大倉山公園)
みんなの救急法講座
この日のテーマは、「え!まさか!子どものケガや事故」でした。擦り傷や切り傷、誤飲、打撲など、子どもの生活の中にケガは日常茶飯事と言ってもいいでしょう。
多くは家庭での応急手当で事なきを得ますが、時には青ざめる程のケガを負うこともあります。
小さなケガから大きなケガまで慌てずに対応することで大事に至らず、子どもを守ることができます。
キズの手当から、誤飲の対処、「呼吸をしていない!」といった、まさしく緊急事態までを想定してトレーニングしました。
救急法の講習会は、様々な場で取り組まれていますが、この講座の特色は家族での参加が多いことです。
誰かの命を救おうとしている子どもたちの姿をお父さん、お母さんは頼もしく、嬉しく思いながら見守り、真剣に取り組むお父さん、お母さんの姿から子どもたちは自分の命が、そして自らの存在が大切にされていることを感じて安心感に包まれています。
安心しているときの子どもたちは、自らチャレンジして難しいスキルもどんどん身につけていきます。
誰かがケガをしているとき、その生命が脅かされているとき、私たち誰もができることが必ずあります。
人を大切に思う気持ちは、自分を大切にする気持ちも育てます。
子どもの育ちと自由なアート
さて、午後からはいつもの通り、公園で「あおぞら色彩楽園」を開催しました。「あおぞら」の役割の一つは参加者が自由に表現できる環境を提供することです。これはスタートから24年間変わらないテーマです。この環境を作るには、どんな道具や画材を置いてどのようなスペースを作るかよりも、その場にいる大人がどのように子どもの表現を受け止めるか、また、子どもの絵を心のメッセージとして耳を傾けることができるかがとても重要です。つまり、人的環境が子どもたちのチャレンジを生んだり、作品をその子にしか表現できないものにしたりすることに大きく影響しています。
さらにもう一つ、自由な表現が子どもの健全な成長に大きな関わりがあることを発信する役割もあります。
この発信の積み重ねも、10年くらい前のことを思えば伝わっている実感がなかなかありませんでしたが、ここ最近は保護者の方々の、表現活動に取り組む子どもたちの見守り方、受け止め方がずいぶん変わってきたように思います。
容易に手に入る情報量が格段に増えたこと、教育、美術、心理など様々な分野の多くの方々の努力が実を結び始めていることがその背景にあるのかもしれません。
終了後のミーティングでも、スタッフから「お母さんがとてもゆったりと見守っていて、勉強させてもらった」という声があがることも増えました。
「あおぞら」も間もなく25周年。重ねてきた歩みが子どもたちそれぞれの力を伸ばす環境づくりに少しでも役立っているなら、感謝でいっぱいです。
神戸みんなの救急法推進プロジェクト▶<神戸ライフセービングクラブ>、<神戸真生塾子ども家庭支援センターロータリー子どもの家>、<色彩楽園>の3つのグループによるプロジェクトです。「何より大切なものは命、そして一人一人の存在」をテーマに救急法の普及と命についての発信を続けています。